厄年<やくどし>
男性と女性の厄年は異なり、本厄は男性の場合は、数え年で25歳、42歳、61歳、女性の場合19歳、33歳、37歳とされている。特に男性の42歳、女性の33歳は大厄と呼ばれ、凶事や災難に遭う率が非常に高いので十分な警戒を要するとされており、語呂合わせでも男性の42歳は「死に」女性の33歳は「散々」に通じる。数えというのは、誕生日前だと+2歳、誕生日を迎えている場合+1歳を足して計算する。いずれの厄年にもその前後1年間に前厄(厄の前兆が現れるとされる年)・後厄(厄のおそれが薄らいでいくとされる年)の期間があり、本厄と同様に注意すべきとされる。この年は縁起の悪い事態が多発しやすいとされており、それゆえ本厄の年に「厄祓い」・「厄除け」を行い、神仏の加護を受けて凶事や災難を未然に防ぐ慣習がある。なお本来は七五三も厄払いが起源であり、厄年の最少年齢はともに3歳(数え年)になる。
節分<せつぶん>
節分は季節の別れ目の意味で、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」のそれぞれの前日をさしていた。特に「立春」をさすようになったのは冬から春にかけてを一年の境目とし、現在の大晦日の様に考えていた為である。「豆まき」の行事は中国から伝わったもので「追儺(ついな)」と呼び、「厄おとし」「厄払い」などと呼ばれ、悪鬼、厄神払いの儀式で、これと神社が邪気払いに行った豆打ちの儀式が融合した物とも言われている。慶雲3年(706年)文武天皇により初めて行われた。近代では一般的に炒った大豆を使うが、地方によっては掃除や、撒いた後も食べられる事から落花生を使う所も多い。自分の年齢(数え年)の数だけ、または、一つ多く食べると健康に御利益があるとされている。鰯や柊などの風習は近世以降行われたもので、魔除けの意味がある。 |